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2017年1月 3日 (火)

Take me Out(12/16)

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DDD青山クロスシアタースタジオでNinagawaスタジオで蜷川幸雄の演出助手を務め、自らも演出、受賞歴もある気鋭の演出家、藤田俊太郎演出の舞台「Take me Out」を観た。

2003年のトニー賞に輝いた本作(面白いことに初演は(野球文化のない)ロンドンであったらしい)はメジャーリーグのあるチーム内での楽屋話ースター選手のカミングアウトによりチームの雰囲気が一転、差別発言、喧嘩、新しいスター選手の登場と暴走、と迷走するチームにある日予期せぬ悲劇が、、、という話ーからいつの世もなくならない人のネガティブな本性、差別思想、心の闇、裏切りを描いた作品。

演出藤田はチームのロッカールームを劇場の中央を横切る形で設置。観客はその両側からフェンス越しに男たちの血気盛んな言い合いの様子を間近で観ることとなる。

会場にハートが浮遊した感じの女性客が多いな〜と思っていたら、なるほどイケメン (プラス) 鍛え抜かれたボディ、、とこれはヴィジュアル的にも通いつめる観客、ファンもいるんだろうなと思わされるスタイリッシュな趣向の舞台でありました。

話としては、、(う〜〜〜ん。。。??となるところもある)とてもストレートな群像劇でそれほどに驚くものでもなく、さらに見目麗しく上手い役者陣によりさらに滑らかに、きれいに進んでいくのだが、思いがけないところに今回、この舞台ならではという見どころを見つけた。

最初、最も違和感を感じた栗原類ー自閉症気味な新人の凄腕ピッチャーでチームメイトがゲイであることに強い嫌悪感を示すーの存在がそれ。

おそらく野球というスポーツにこれまで全く関わりのなかったであろう栗原類。他の役者たちが軽々と野球の動作(ピッチングや素振り)をこなすところ、なんともぎこちないピッチングフォームを披露。なぜ、彼にこの役を???と頭が混乱状態になる中、話が進むにつれ、若干のマイナス面をおしてまで彼にこの役を、とキャスティングした理由が見えてきたのだ。

精神に微妙に、だけど決定的な支障をきたした孤高の天才ピッチャーというこの役を見事に生きていたのだ。ギリギリのところで踏みとどまっていた心の線が切れた後の彼の演技は圧巻。カーテンコールでも一人、まだ劇世界から戻ってきていない感の表情が印象的だった。

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