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2017年1月18日 (水)

トリスタンとイゾルデ(1/15)

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青山のDDD青山クロスシアターで若者たちによる2017年の新世代「トリスタンとイゾルデ」を観た。

英国で「もののけ姫」を舞台化(ジブリ作品の世界初の舞台化で、スタジオジブリ、宮崎駿が正式に舞台化の許可を出した作品)した若い演出家 Whole Hog Theatre創設者のアレクサンドラ・ルターが同舞台を2013年に日本で上演した際にプロダクションカンパニー、ネルケプラニングと共同制作をしたことをきっかけにもう少し深く日本で演劇活動をしてみたいと一念発起。

ダイワファウンデーションの留学制度に応募し、日本で(とりあえす)1年間の語学&演劇留学に挑んでいる中での成果の発表の場として実現したのが今回の舞台。

開幕前に訪れた都内のスタジオではー驚くことにー覚えたばかりーーーながらなかなか流暢な日本語で演出をつける彼女に話を聞くことができた。(その内容はjstages.comで)

前回の「もののけ姫」で披露したパペットやプロジェクションを多用しての視覚効果は今回の舞台でも目玉の一つで、ヨーロッパ中世の騎士物語を見事に2017年の青山でのイマドキの若者たちの恋愛物語へと変容させていた。

ヴィジュアル的にはネルケプラニングがけん引する2.5次元ミュージカル(漫画やアニメなどの原作をその世界に忠実に再現、舞台化したもの)の流れ多く引き継いだもので、フード付きマントに身を包み、逆立て、漫画の作画そのままにツンツンに決めた髪型の若い俳優たちはまるで進化したゲーム画面の中から飛び出してきたよう。中でもトリスタンを演じる松本竜平君のヒーローへのなりきり(取材で見たジャージー姿の時と大違い)は見間違うほど。

チラシにあるように緑と赤のシンボルカラーで組み分けされたアイルランドvs英国の対立関係はその視覚による手引きによって非常にわかりやすく語られていて、その話についていくために頭を悩ます必要は無く、敵対関係にある両国の思惑に翻弄されるトリスタンとイゾルデの悲恋物語(悲恋という意味ではマーク王が一番悲恋の心持ちかも)にグイグイと引き込まれていく。見た目に分かりやすいという意味ではキャスティングの妙ー役者それぞれの見た目がそのまま役柄に通じるようにヴィジュアル的にアニメ化されているーも加わり、若い観客がストレス無くストーリーに集中出来るような舞台に仕上がっていた。

当初はそのあまりにも漫画ちっくな作り込まれた見た目と大仰な身振りに、これがリアルとして通じるのか?との疑問が頭をもたげたが、すぐに、いやいや、これこそが今の若者たちのリアルに近いのかも、と考え直した。グラブっている彼らにはこの方法の方がしっくりとくるのかも。

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