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2016年11月26日 (土)

木の上の軍隊(11/25)

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2013年、シアターコクーンで上演されたー原案:井上ひさし、作:蓬莱竜太、演出:栗山民也ー「木の上の軍隊」を紀伊国屋サザンシアターで観た。

先日の「天使も嘘をつく」に続いて、多くの犠牲を払わされてきた(いる)沖縄の話である。

木の上で2年間、声を殺して生き延びた二人の日本兵の話、というと一見、荒唐無稽な作り話であるかのように思えるが、この話には実在するモデルがいて、パンフレットには実際に1年半の間木の上にいたご当人、佐次田秀順さんのルポが載っているので必読。

この実話が元になってはいるが(どうやって生き延びたのか、といった状況については事実に沿っている)、そこは劇作、二人の兵士の関係性ー劇では同年代の仲間ではなく、上官と新兵に変わっているー、木の上で交わされる会話などは全てフィクション。井上ひさし節ー食べ物に関するこだわり、ジョーク、そして人の世の矛盾についての声ーを引き継いだ蓬莱が、劇中の新旧兵士さながら、若い世代の言葉として今日の観客に戦争の非人道性、戦中の国家主義の危うさ、人であることの前提を説いている。

今一度、一人一人が、肩書きや立場からではなく、人として現在の沖縄基地問題に向き合うことの大切さ、ー同じ過ちを繰り返さないためにもーを笑の中にしっかりと問いかけてくれている。

シアターコクーンより一回り小さくなった空間で、ガジュマルの木にしがみつきながら自らの心の中に湧いた疑問について素直に自問する新兵を松下洸平が好演。沖縄出身の歌手、普天間かおりの琉歌が場所のカラーをさらに際立たせる。

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