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2012年12月 8日 (土)

皆のためのピザ(12/7)マチネ

Stage32088_1

*****演劇サイトより*****
韓国と北朝鮮の断絶から60年以上。
若き韓国のアーティストが試みた交流の第一歩は「ピザの作り方」。届ける方法は「DVDの密輸」。芸術と社会運動の境界を横断する韓国独自に発展した芸術運動‐ダウォン芸術の最注目作品が日本初上演。
2008年12月、平壌(ピョンヤン)に北朝鮮最初のピザ屋がオープンした。しかし利用出来るのは高級官僚のみ。北朝鮮の人々は未だピザの味を知らない。このような北朝鮮における文化的断絶に対し、アーティスト、キム・ファンがとったアプローチは、ピザの作り方を紹介する短編映画の制作と密輸ルートを通してのDVD500枚の配布だった…。

2年間のリサーチを経て上演される本公演は、4本の短編映画と制作過程を撮影したドキュメンタリー映像の上映、さらに現在も北朝鮮から送られ続けている感想を綴った手紙の朗読で構成され、韓国と北朝鮮の今を様々な角度から浮かび上がらせます。
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関内駅から歩いて5分、商店街のなかにポツリとある小劇場十六夜スタジオで上演されている、韓国の若手アーティストの作品。
1時間ほどの小作品なのだが、独創的、でもってその成果は多大。
現在の演劇が出来得ることを、演劇だから発揮できる方法で、アイディアのひらめきと綿密なリサーチ、そして行動力によって創作した傑作なので、ぜひぜひこの少ない機会を逃さないよう。
(一部抜粋)

北朝鮮との文化的断絶に対し、韓国のアーティスト、キム・ファンがとったアプローチは、短編映画の制作とそのDVDの密輸だった。

短編映画の内容は
 1. ピザの作り方
 2. 海外旅行の荷造り
 3. K-pop
 4. クリスマスの遊び方

このどれもが、一般の北朝鮮の人々が知り得ない外国文化についてだ。

*******

作品は三部構成で、一部は上記4テーマのショートフィルムの上映。北朝鮮の日常を想像して模したスタイルで作られた北朝鮮の若者たち(作者と同年代の人々)へあてた「ちょっとした日常のしあわせ」を描いたコメディスケッチ。

そして、第二部では実際どのようにしてこのプロジェクト、ー短編映画を収めたDVDが北朝鮮へ渡って配布されたのかーが行われたのかのドキュメント短編フィルム。

そして、最後に三人の俳優(彼らはショートフィルムにも出演している)が出てきて、DVD配布の後に密輸業者の手を介して届いた北朝鮮からの手紙が朗読され、エピローグとしてその中にあったビデオの中で演奏されていた曲の生演奏がなされ終幕となる。

これらにプラスして、小さな会場の入り口付近では関連資料の展示、そして毎回終演後に行われるポストパフォーマンストークがつくという趣向で、かなりの充実度。

この作品の作者キム・ファン氏は演劇畑の人ではなく、映像アートとヴィジュアルアートを融合させて現代社会における問題提起を発信し続けているアーティストとのことなのだが、韓国の若手アーティストに広がっているダウォン芸術という分野の中心的人物ということだ。

**↓劇場HPの説明から**

多元=ダウォン芸術。既存の芸術が持つ文法を超えて社会と直接コミュニケーションする芸術、そして韓国独自に発展した芸術運動として注目を浴びています。
一方、日韓の両国を貫く社会的かつ政治的な諸問題について、生産的な議論を行うことができる機会は多くありません。十六夜吉田町スタジオでは、ダウォン芸術の中で最も重要な作品として世界各地で上演されている作品『皆
のためのピザ』を招聘します。

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社会とアートの密接な関係。そこから生まれるさらなる社会的な影響力。

愛好者たちだけが集まって観賞するだけではない、その先の次元にまで繋がっていくような演劇の可能性がここにあるように思う。

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