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2010年6月

2010年6月19日 (土)

アット ホーム・アット ザ ズー(6/18)

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千葉哲也インタビュー

★★★★
SISカンパニーの「アット ホーム・アット ザ ズー」の二日幕開けから2日目舞台をシアタートラムで観劇。

不条理劇と言えば、というアメリカ人劇作家エドワード・オルビーのデビュー作にして代表作「動物園物語 Zoo Story」に50年経ってから、作者自らがもう一つの芝居を付け足して、小作品2作品で完成形としたこの作品。聞くところによると、演劇史に燦然と輝く名作、「動物園物語」のみの単独公演には今後上演許可は出さないとまで言っているとか、いないとか。。。。

加筆された「アット ホーム」部分を含めた2部での日本上演は今回が初めての事で既に名作出会った作品がどう変化したのか、興味津々で劇場へ。

2人芝居「動物園物語」の登場人物の一人、中流階級の編集者、善良な一市民代表のピーターと彼の妻アンが、「動物園物語」でのピーターと世の中のもろもろに疲れ果てた低所得者階級に属する、負け組代表ジェリーとのNYセントラルパークでの出会いの直前に家で交わした会話劇が第一部として付け加えられている。

セントラルパーク近くの高級アパートに住むピーターとアンのこじゃれたリビングルームからセントラルパーク内のちょっと一目を避けた静かなベンチへ、演出家の千葉氏のインタビューでの回答どおり(↑参照)休憩を入れず、また暗転さえ入れる事無く、シーンチェンジをするセットが一つの見所。

でもって、第一部、主人公ピーター(堤真一)の妻アンを演じている小泉今日子が出色の出来。

アメリカでの中流インテリ家庭のワイフーそれなりにウィットも知識もありリベラル、しかしながら家庭の理想的な主婦であることが第一の使命と心得ている女性、中年期の女性であるがゆえの苛立ちを持て余しているーを見事に再現している。
欧米人らしいセックスネタもさらりとこなし、それでいて嫌みにならない。日本人女優でこれだけ巧みにいかにもアメリカ人であるこの女性の社会的ポジション&SATCさながらのセックスジョークを必要性を持って演じられる人がどれだけいるだろうか。
下品にならず、大人の会話がきちんと伝えられる女優。

先に戯曲でも読んでいたのだが、実際に堤と小泉カップルで演じられた舞台を見て、発見することが多々あった。読んでいるだけでは、分らなかった倦怠期カップルの腹に据えた苛々感、そして彼女の聡明さと女の部分のギャップによるジレンマ。。。。舞台の二人の表情、そしてやりとりから戯曲に隠された深みが伝わってきた。

第二部に入ると、おなじみの「動物園物語」となるわけだが、これが従来の上演とはちょっとばかり趣が異なった演出ージェリーを都会に潜む、ルナティック(狂った)さを孕んだ若者として捉え、上演中にその彼の狂気を前面にだしてくる、その変わり様が一つの醍醐味という演出が多かったーで、大森南朗演じるジェリーは狂気というよりは、都会に打ちのめされ疲れ果てた心神衰弱者、都会に馴染めない、今で言うところのひきこもりに近いような、普段はおとなしいであろう若者として描かれている。
人と関われない、ジェリーが最後の力を振り絞って引き起こした一世一代の大芝居といったところか。

この解釈だと、確かにピーターとジェリーの長いやりとりが自然に受け止められる。
舞台上の二人、堤と大森、おそらく上演を重ねるごとに関係性に深みが出てきて、もっともっと化けてきそうな予感が、、、

2本を通じて、堤の受け手の演技ー2本とも堤の相手が暴走して彼の本音を引き出すという筋なのでーが、これまたしっかりしているおかげできちんと登場人物の関係性が成り立っていた。

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2010年6月18日 (金)

海辺のバカ(6/16)マチネ

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★★★★

目下の最大のお気に入り、東京乾電池、加藤浩一作(10年前に初演の作品)・演出作品を神楽坂のシアターイワトで観る。ー21人のキャストによる『ごった煮の青春群像悲喜劇(チラシから)」。

休憩を挟んで2時間半の作品だが、やはりもってどのシーンからも目が離せない。

10年前の作品ということで、ところどころに力(りき)みーなんらかの主張、作者の意見なんかがストレートに垣間みれる箇所はあるものの、全体的には天才的なほどに`わからなさ’が充満していてほれぼれする。
それを受け止める役者陣も流石。

せっかく、時間をさいて芝居を観るんだったら、こうゆう舞台でしか味わえないような迷宮世界を味わおうよ。

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2010年6月13日 (日)

Shibahama(6/12)マチネ

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★★★

今日の日本の演劇界、良い意味でもxxい意味でも最先端で`イマ’の演劇を追求するパフォーマンス集団快快(faifai)の新作、Shibahamaを池袋、東京芸術劇場小ホールにて体感する。

古典落語の「芝浜」を題材に現代の芝浜話を検証する、faifaiの`みんなで何かについて一緒に考えてみよう’演劇。

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罪と、罪なき罪(6/11)

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★★

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2010年6月11日 (金)

Chicago-日米合作バージョンー(6/10)

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昨年、ブロードウェイ版の同舞台を同じ劇場で観劇。
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今回は写真にあるように、2枚看板のヒロインを日本人、米倉涼子と外国人、アムラ・フェイ・ライト(ブロードウェイでもウェストエンドでもこのヴェルマ役を演じた事のある、このプログラムのベテラン中のベテラン。それ故に安定感は抜群。日本語で台詞や歌を歌ってくれちゃうほどの余裕あり。出身は今サッカーで注目の南アなんだって、珍しい。)の混合ナショナリティーチームで演じる新バージョン。

とは言え、99パーセントは日本人キャストで、台詞もほとんど日本語なので日本バージョン上演の強力な助っ人としてアムラに加わってもらったものと言い直しても良いかも。

で、やっぱり、人材だよね〜〜〜〜〜。
惜しい、惜しい。。。。

シカゴなんて超ド級ミュージカルだったら、ブロードウェイでもウェストエンドでもトップリストのキャストの他の2番手、3番手リストの待機組でも、歌って、踊って、もちろん見栄えも良くて、、という人が揃っているんだろうけど、どうもこの日本バージョンが、今ひとつ、完璧にこれらの3拍子が揃っているというところまで、、、う〜〜〜〜ん今一歩なんだな〜〜。

米倉涼子もアムラにひけを取らない華やかさとプロポーションで立派!なんだけど、いかんせんやっぱりミュージカルの見せ所・決めどころである歌が弱いsweat01。。もうちょっとなんだけど、そのもうちょっとを技巧でごまかそうとしているところがちょっとトホホ。。

河村さんは歌は七色の声と甘いヴォイスでステキなんだけど、ちょっとキャラが弱い(見た目が辣腕のブイブイ言わせる弁護士という怪しさに欠ける)。

ところどころ、金澤博、Masuyamaさんの歌とか、田中利花さんの総合力とか、大澄賢也の男っぷりとダンスとか、もちろん米倉さんの御美足と憎めないキャラとか良いところがあるんだけど、やっぱりミュージカルというからには歌は鉄板だよね〜〜〜〜〜。そこで聞かせないと。歌で説明する意味ないもんね。

あと、気になったのは主役二人の馴れ合いぶり。。。どうも日米混合チームだからなのか、ちょっと役としての二人のバチバチするライバル関係がー映画のChicago観ていないけど、キャサリン・ゼタにレニー・ゼルヴィガーなんて、ちょっとひいちゃうぐらいに二人の競演が気になるものー見られなかったかな。女の芸の戦いを楽しみたかったんだけどね。

かたことの日本語で喋るアムラさんの歌と台詞が大いにウケていたーかたことでもやっぱり伝わっていたーのが、やっぱり芸は身(存在)を助く?!

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2010年6月 9日 (水)

夢の痂(6/8)

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★★★★

東京裁判三部作のトリを観てきました。

今回の「夢の痂」は東京裁判が行われた東京から距離をおいての仮想の物語だったために、実際にはGHQ本部もマッカーサーも出てこないので、その距離の分ちょっと政治色が和らいで、前作2作品よりはメッセージトーンが落ちたように一見見えるが、、、、いやいや、そこが一筋縄ではいかないのが井上作品。

国文法の話、はたまた、人々が天皇行幸に慌てふためく様子をコメディタッチで描いた芝居、、、とさくっといかないところにミソがある。

この日本国民すべての象徴である、ある片田舎の地主・佐藤家に戦後に自分たちの犯した過ちを再確認させる(諸処の混乱にまかせて、一億総人民が自問することなく流れに身をまかせてしまった。その過ちが決着したあとも、それを顧みて検証することなく、同じく時流に身をゆだね、なしくずしにしようとしている)ということに大きな意味があるのだ、戦後ドイツが自問・反省した問い「ヒトラーは我々の中にいた」という問題を日本の状況にも照らし合わせて考えてみようという、とてつもなく勇敢で大きな問いが平和な佐藤家の問答の中に含まれている。

われわれが土着的に抱えてきたこの`長いものには巻かれよ’`隣をみて右へ倣え’的なカルチャーを主語の曖昧な日本語文法に置き換えて分り易く説明しながら、その言語で(筋道で)話しても国際舞台では通用しないよ、と訓示を垂れている。

でもって、な〜〜〜〜るほどね、と思っているところにもって、最後のダイナマイト「戦争責任」さらにはそれに準ずる謝罪に関して、きちんと大声でぶちかましてくれている。

これだけ、はっきりと言える心意気、勇気、お見それ致します。ーまずもって、今、巷で話題となっている和歌山のイルカ漁に関する映画上映問題にみるように、民主主義的な問題討論の場さえ何人(びと)かの圧力によって暴力的に奪われてしまっているこの現状をみるにつけ、戦後、この国はどれほど変わったのだろうか?と首をかしげてしまう。それほどまでに隠す何かがあるんだろうなと逆に勘ぐってしまう。でなければ、21世紀の民主主義国家で、あり得ないよね、まず。

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アンダーグラウンド(6/7)

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★★★(0.5)3.5★

噂のあの芝居がついに世田パブのシアタートラムに登場!

その独創的な内容とメジャーメディアへの露出の低さから、その未知度数=観てみたい度が高い劇団庭劇団ペニノの伝説の舞台=外科手術をショーとして見せちゃいましょう!「アンダーグラウンド」がシアタートラムで再演されている。その舞台を観た。

テレビドラマなどで怖い顔した外科執刀医がメスを手渡されるれ、さあいよいよ。。というシーンは何度か観ているものの、その後、メスを腹に入れちゃって、でもってかっ捌いちゃって、でもって中から内蔵どんどん取り出して、その内蔵で遊んじゃうなんてのは、やっぱり観た事ないから、目は見開いちゃうでしょう。

でもって、そんなと〜〜〜〜〜っても非日常なシーンをライブの舞台+そこに設置されたモニターで大写しにされているのを観ていると、だんだんと思いもよらない方向へ自分の思考が向かっていくのがわかってきて、それが楽しかった。

一応、実際の人間サイズの臓器が(腸とか膵臓とか胃とかハートheart02とかもろもろ)出てくるのを見て、作り物とは知りつつも「あ〜〜〜〜、ああいうの焼き肉やのショーケースで見た事あるよな。やっぱり同じ造形なんだな〜〜〜。」とか、おもちゃの組み立て工場さながらにいろいろな道具を駆使して一生懸命あっちを切ったり、くっつけたり、しばったりしているのを見て、お医者様はかなりの肉体労働者であることを再確認したり。。。。と。

でも、なんだかこんなにステキでアブナいショーは、パブリックなんて晴れがましいところでなく、どっか路地のウラとか、エアコンも効かないムンムンした劇場とか、、外の音が漏れて聞こえてきそうな、そんななんだか怪しげなところで観たかったかも。

パブリックにはパブリック向きのペニノの演目もあるから、そっちにしてもよかったかもね〜〜。「星影のJr.」とか、ね。

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佐倉義民傳(6/7)マチネ

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★★★★ う〜〜〜〜〜ん、そのチャレンジ精神にもう一つ★つけちゃおう!

初夏の恒例、渋谷コクーン歌舞伎第十一回公演「佐倉義民傳(さくらぎみんでん)」を観る。

長期ヴィジョンで着々と毎年進歩を遂げているコクーン歌舞伎。試してみては振り返り、修正するところは修正して、思い切ってジャンプするところは大きく飛んでみて。。。と21世紀に生きている他の演劇ジャンルと同じステージでの競合を目指す現代歌舞伎の真骨頂をここに見た!!とも言える舞台。

お話としては、かなり泥臭い、なんせ農民たちが主役という地味な部類に入る本作。ショーとして仕掛けを見せたり、驚かせたりのエンタメ部分は押さえ、その内容で観客を唸らせた、まさに今new観るべきという、、古典ではなくて渋谷の最先端の演劇になっておりました。

*******ネタばれ注意*********

お上ー領主、そして大元の幕府ーの贅沢&自己中心主義に発した資金難を埋めるため、地方の下々の民=農民たちは無理な年貢の取り立てに明日の献立にもこまるほどに苦しめられていた。そんな地元民の悲痛の声をくみあげるべく、聖人キャラ(この聖人、まったくもって非の打ち所のない立派なお方なのですが、見ようによっては融通のきかない状況が読めない奴とも言える)の宋吾(中村勘三郎)が村民を代表して直訴に向かうのだが、口先ばかりの領主は一度その訴えを快諾したものの、そう簡単にはかなえられない申し出だと実態を知るや否や「やっぱりかなわない」と前言を撤回し、さらなる年貢の取り立てを行うーーーほ〜〜ら、ほらこんな話、つい最近聞いたばかりですよね。最低でも県外へ、、と言ったそのすぐ後に、撤回して、もとの案に逆戻り。。なんてーーーー。お江戸の絶対権力下の出来事なので、その後、かわいそうな宋吾ははりつけ、家族もろとも反逆の罪で死刑を言い渡される。
*******************************

このお上と農民の関係、約束が、なんともタイムリーに今の政府と一市民の関係、マニフェストとすっかりそのまま言い換えられる出来事が歌舞伎の舞台上で起きているということにまず驚き、その演劇における社会性を前面に押し出しながら、最後は世界情勢における格差問題・権力側のご都合主義と圧政・それを押し進めたがための実際に行われた虐殺行為にまで言及するところまでくると、まさに身震いをするほど、「あっぱれ!」と叫びたくなるほど、、、この社会性溢れる演目が現代演劇、あきらかな政治劇の中でなく、歌舞伎の中で行われている事に本当に驚かされる。ここまでやるか、やろうと思えばやれるんだな〜〜〜と。

で、その他の今回のコクーン歌舞伎の演出方法の最大の功績がやはり「ラップ」をお囃子として取り入れた事だろう。

「は、走れ宋吾、ひた走れmusickaraoke」のかけ声が劇にメリハリをつけ、また、市民側の勢いを増し、歌舞伎座の装飾に匹敵するほどの高揚感をかもし出していた。

渋谷で歌舞伎役者たちがクールに歌舞いていたな〜!

なんといっても、上演後のオールスタンディングが観客の声を代弁しておりました。

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2010年6月 7日 (月)

家の内蔵(6/6)マチネ

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川崎アートセンターにて、平田満と井上加奈子(夫妻)が主催するアルカンパニーの芝居「家の内蔵」を観る。

配布されたパンフレットの中、演出家 前田司郎の今回の芝居に関するコメント:

「本当にどうでも良い話をずっとしている物語です。僕にとって家族はそれほどドラマチックなものではなく、ドラマは些細なところに潜んでいるもので、心はちょっとしたことにも反応し、ただ、その触れ幅はそんなに大きくないのかも知れませんが、感動を売り物にするための都合の良い悲劇などを必要が無いもののように思えるのです。人間は多分、その生活の9割以上をどうでも良いことを考えたり、どうでも良いことを話したり、どうでもよいことをして暮らしているように思います。舞台は日常の些細な事を忘れさせてくれる装置だったのかも知れません、でも、使い方によっては日常の些細なことを思い出させてくれる装置にもなると思うのです。」

でもって、この言葉を忠実に舞台化したのが今回の舞台です。

社員旅行で訪れた温泉宿で、明日は帰途につくという夜更け、同僚とのお泊まり旅行のワクワク感を終わらせたくない主人公の中年男、若い後輩社員を寝かせないで、むりやり一緒に遊ぼうと子供のようにせがんでいる。
二人がどうでもよい話を続けているその部屋のこたつの回りには疲れ果て数名の同僚が同じ温泉宿の浴衣のままつきあいきれず、うたた寝をしている。中年男が麻雀メンバーに入れようとその中の一人を無理矢理起こし、その起こされた女性社員はそんな男のわがままを煙たそうに、温泉に入ってくると言って部屋を出て行く。その後も続く、先輩後輩&もう一人の後輩女性社員との掛け合い漫才のような雑談。
そんな会話の中、だんだんとさらに詳しい人間関係が明らかになっていくーー実のところその中年男と温泉に出かけた女性はもとは夫婦の関係。さらには彼らの成人した娘までが同じ部署で働いていて、実際この旅行にも参加している。ーー
こんな事情があるにもかかわらず、彼らの会話は表向きいたって平板、別段ケンカがおこるわけでもなく、男女間のぐちゃぐちゃが展開する訳でもなく。相変わらずのおもしろ可笑しい、仲間内の会話が続いていくばかり。

で、前述のコメントへと続くわけですが、作家の意図どおり、`グダグダのどうでも良い話’のお芝居ということになるわけですが、そこはもちろん、異彩を放つ前田司郎の劇作。そのグダグダの会話のちょっとした隙間、会話の間あいだにきちんと人間関係が説明されておりました。

元夫婦の関係、今は離ればなれの父と娘の思いやりと関係、年の離れた会社の先輩後輩の関係(これに関してはベテラン平田満と若手演劇人との関係をも含んでいたように感じられました)、会社の同僚同士のちょっとした恋心の関係。。。。人と人との関わりが巧妙に丁寧に織り込まれておりました。

でもって、アフタートークで演出家が、「今回は一緒にやっている人たち(アルカンパニー)との環境がとても良かった、ベテランである平田さん、井上さんに自分のような若手と一緒に何かつくりたいという意欲があり、それゆえ受け入れ態勢が柔軟だったので、とてもやり易かった。」と語っていたが、その成果が舞台に反映されていたように思う。相乗効果で役者も生き生きしていたので、良い舞台に仕上がっていた。ーもちろん、戯曲が良く出来ていたのですが、それがきちんと役者によって表現されたいたー

また、客席からの質問を受け答えていたのだが、順番として 劇の題名(家の内蔵)、それにより次の段階として家族の話にすることになり、その後に設定(温泉宿で社員旅行)、そしてキャスティング、でもって話の肉付けを役者の面子を見ながら半分あて書きで。。。となっていったと話していて、びっくり。
宣伝するために、まずは題名から決めちゃうとのこと。へ〜〜〜〜、話があってそのタイトルじゃあないんですね〜〜。
面白い。

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2010年6月 5日 (土)

雑記

ブログで近況をツィッターしてみたaries

*クルム伊達久美子、すっごい。昨年の準優勝者を敗ったんでしょ?あの旦那さん(クルムさん)ってあげマンならぬあげメンだよね。二人とも自然体で、心が柔軟。

**先日、NHKのお昼の番組に野田秀樹さんが生出演してました。普段あまりテレビ欄はチェックしないのに、偶然にもその前日か前々日に出演情報を目にしていたので(神様は純粋に願ったことは聞き入れてくれるのね〜〜。けっこう野田情報に関してはラッキーなことが多いっす)貴重な生コメントを観る事が出来てラッキーです。鳩山総理辞任速報と重なって、ちょっと時間が短くなってしまっていたけど、まあ満足!
若い人たちに演劇文化を広めたいという熱い思いが画面の向こうから伝わってきました。文化は伝承していかないと、いつかは消滅してしまうものだからー紙媒体の出版物の危機のようにー、若い人にも参加してもらわないと「演劇」だってその将来の存続自体が危ぶまれるというもの。
それにしても、考えると今の子供達って私たちが過ごした数十年前の生活様式とはかなり違った環境の中で暮らしているんだろうなと想像できる。
私たちの日常なんて、すっごくシンプルかつマンネリだったよな〜〜〜。
夕飯時に帰ってみんなで「巨人の星」や「ひょうきん族」を観て、風呂入って、寝て、、
お父さん達だって、家にまで仕事が追いかけてくるー今は家庭でもコンピューターがあればいつでも仕事が出来るからグローバル規模の会社なんて、夜更けに海外本社と合同会議とかするんでしょ?でも、それ本当に必要??うまく調整すればそれぞれの国の時間で働き分けをしても問題ないんじゃないの?ー時代だし、子供達もメールのやりとりで時間を浪費しているし、、、テクノロジーの進歩によって生活様式も進歩、向上したとか言っているけど、確実に無駄なものが増えているような気がする。それも実の無い虚の要素の多い無駄なモノが。

***先日、なんだかわからないモノのリストのトップにあった「劇場法」なるものの説明会&意見会に参加してきた。
制作サイドの皆様がたから活発に意見が出されていたが、それぞれの言い分は分るが、何と言っても、この会の目指す最終ゴール地点の共通認識が全体として欠如していたように思った。

「誰のための芝居なの?」「公共というものの基本原則について」ここの確認がなされていないから、どうにもまとまってなかったのかな?

****なんだか、最近、面白いテレビドラマに出会えないよね〜〜。まあ、ほとんどの連ドラをすっとばしている私が言うのも何ですが。。それでも時々は見続けたいと思うドラマに出会えていたけど、今じゃドラマ番組にはまったく期待していないものね。と言って、バラエティーもちょっと速度が落ちてきたように感じるけど。
舞台作家さんとかにもっと進出してもらって、違ったタイプのドラマ作るとか?まあ、舞台の世界だけでも作家さん達は忙しくて、それどころでは無いかもしれないけど。


*****先日、阿佐ヶ谷に住む友人と吉祥寺に住むその友人の友人と阿佐ヶ谷の北口飲屋街で飲む。
飲んで食べて3000円/一人ぽっきり。
エラいぞ、阿佐ヶ谷。すごいぞ中央線沿線カルチャー!!

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木をめぐる抽象(6/4)

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でもって、ハートウォーミングな心持ちのその晩に、今度は青年団の本拠地、駒場アゴラ劇場で上演されている、円演劇研究所同期生3人ー森新太郎、加藤大我、長瀬知子(フジノサツコのペンネームで戯曲執筆を担当)ーからなるユニット、モナカ興行の第8回公演「木をめぐる抽象」を観る。

こちらは昼間の奥様がたよりもちょっと下の世代、でもって今の競争社会でバリバリに働くOLさんたち(中には既婚者もあり)の日々の生活の中で溜め込んでいる黒いモヤモヤ、やりきれない思いをある一日の中で描いた作品。

学生対象の会社説明会イベントを明日に控えた彼女達。説明会場のセッティングを請け負う会社の社員、そして実際に会社説明会を開く会社の社員、とそれぞれに立場は違うものの、彼女らがストレスを抱えながらも生真面目に社会の中でポジションの向上を目指して、歯を食いしばってがんばる姿をそれぞれの本音をちらほらとのぞかせながら描いていく。

第三者として観ていると、彼女らがそれこそ身を削ってまで死守しようとしているその実態がいかに薄っぺらいかー会社内で喧々ともめている事の内容がどうでもよいような事だらけーがよく見える。
しかし、実際問題として、この劇を観て身につまされる思いをするOLさんは多いのではないだろうか?
そんな時、第三者の目で、この世の中に充満するバカバカしさを確認するというのはけっこう大切なことなのかも。
それにしても、このシニカルな`いかにバカバカしいか’のエピソードがこれでもかというほどに徹底して描かれているので、お話としては、(昼間の芝居とは逆に)観劇後感がず〜〜〜〜〜〜んと重い。。
思わずミザントロピスト(人間嫌い)に傾くお話。

演劇界注目度ナンバーワン、でもってその重圧に毎回、期待以上に応えている森新太郎の演出は見事。

のっけのライティングによるアンバランスな心を表したモザイク模様の舞台セット、途中、押さえきれない心の闇をさらけ出す群舞、、、あと、重要な仕掛けとして彼女達に関わる男性陣たちの配役というのがあるのですが、、これは作家の指示?????それとも演出家の意図????
この仕掛けでもって、劇の構造が強度を増している。

あと、余談ですが、
舞台上に若くなった桃井かおりさんがいたんですけど〜〜〜〜〜〜。彼女は意図的に桃井っているのでしょうか?どうなの??なぞだ。


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2010年6月 4日 (金)

恋女房達(6/4)マチネ

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お久しぶりの観劇であります。

月末・月初は時々こんな風に観劇予定が空くことがあります。でもって、お仕事の〆切なんぞもあったもので、意識して予定を入れないようにしたら、こんなに劇場から遠ざかってしまいました。。

この懐かしみ具合っていうのは、健康上の理由でしばらくタバコが吸えなかった人とか(タバコは吸いませんが)、同じように禁酒していた人がひさしぶりに飲んだときの感じ。。とかつまり観劇がアディクトになっている、ということなのでしょうか。
アディクトは惰性になりがちで危ないので、そうならないよう、いつでもフレッシュな気持ちで劇場に足を踏み入れたいものです。

で、今日、かんかん照りの昼間に観に行ったのが、アトリエ春風舎での青☆組 第12回公演、吉田小夏作・演出の「恋女房達」です。ーそれにしても、昨今の日本の気象は極端だな〜、それともそう感じるのは年のせい??今日の体感温度なんて、幼き日の夏だったもの。これが夏本番になったらどうなるんだろう?今年は40度に達する日が何日かあるんじゃないかな?ーーと言って、日々、暑さに弱いイギリス北部出身の旦那を脅しているのですが。。ー

で作演出の吉田小夏さんですが、青年団に属する作家・演出家として、配られるチラシで何度かお名前を目にはしていて、漏れ聞くところの評判も良かったので、近いうちにいつかはと思っていたところに出演者さんからお誘いをいただいて、念願の初観劇が実現しました。
(プロフィールを拝見すると、女優としても活躍しているとのことで、どこかの舞台で演じている姿を拝見はしているのかも。。。)

「恋女房達」というタイトルが示すように、ちょっと昭和な奥さんたちがおりなす6編の短編オムニバス劇。星新一のショートショート小説のような味わいを楽しめるちょっと不思議な世界を展開、ひねりを効かせたオチで観客を虜にしていた。

*******ネタばれ注意*********

前任者の後を引き継いで顧客を訪問した若い保険勧誘員の前に表れる女房達。。いったい誰が本妻なの??  近所の奥様たちが井戸端会議にはなを咲かせるゴミ捨て場、彼女達が本当に捨てたいモノって???会社の上司との不倫関係に疲れた独身の彼女の前に突如現れた`押しかけ女房’完璧なまでに彼女につくすこの押しかけさんの正体とは????赤い糸の先に現れた男のとった行動とは?????
と、ちょっと聞いただけでもその話のオチが気になりませんか?
**********


舞台の回りをぐるっと囲んだ1〜2人分の仕切りブースから次々に現れる登場人物たち。いつもの光景(ちゃぶ台を囲んでの家族の団らん、恋人達の会話、近所づきあいの場)からたちあがってくる個人個人が抱える妄想・エゴ・秘密、そしてそれらが生み出す不思議の世界。

話の進行途中にちょっと怖いSF的なエピソードがからむものの、全体としては相手を愛するがゆえの女性のかわいらしさ、ちょっとだけ自己チューなわがままが描かれていて、読後ならぬ観劇後感は温かい癒しです。

ショートなのでキャラクター造形とかは簡潔化していて、それゆえにドロドロしたものは無し。

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