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2008年2月

2008年2月19日 (火)

野田マップ4本だて

本日は昼間時間があったのですが、シアターテレビジョンをつけたら野田マップ特集をやっているのを発見。

結局4本全て、「赤鬼/96年版」「Right Eye/98年」「農業少女/00年」そして「キル/97年版」と一気に観続けてしまいました。
ー途中、掃除などをしながら見ていたのですが、、やっぱりやめられない、止まらない、、やめろ!っと言われても、、(ヒデキ!!)状態で、途中で止めるのが無理というものです。

赤鬼での富田靖子、農業少女、キル(特に農業少女)の深津絵里の怪演ぶりに驚嘆と同時に大感動。

キャスティングの重要さをあらためて感じました。

二人の舞台での集中度がすごい。取り憑いたよう、、という表現がまさにぴったりという凄まじさで、まさに舞台で演じるために、、というほどの出来でありました。

松尾スズキの存在感もかなり貴重。

「キル」は最新バージョンを観たばかりなので、見比べながらだったのですが、
97年版の「キル」ではそれぞれの登場人物から誰かに恋いこがれる思い、愛する対象への見えない視線が伝わってきて、それによって物語にさらなる説得味が増し、ヒューマンドラマとしてさらに面白く観れたような思いがします。

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2008年2月10日 (日)

2008年1月総評

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2008年、とっくのとうに明けておりますが、またもや完全にブログが飛んでしまいました。。。
お正月、久しぶりにのんびりゆったり、、、なんてボケボケしていたら、どうもペースに乗れず、そのままズルズルと日々を過ごしてしまいました。。ひえ〜〜〜〜ん。
「一年の計は元旦にあり」なんて、、このままいったら、大晦日なんてすぐやってきそう。。ヤバい。

ま、私の今年は北京オリンピックにならって中国の旧正月をかってに取り入れたと言う事で。自己暗示!
さ、これから、、ガンガン、、ま、ボチボチやらせてもらいます!

で、1月の総評です。

1月7日(月)

今年の芝居初めは、舞台ではなく芝居関連のドキュメンタリーフィルム 劇団唐組の「シアトリカル」からスタート。
これがまあ、いろいろな意味で今の演劇を新年から考え直させられる大変面白い映画でした。
言わずと知れた、演劇界の重鎮、唐十朗氏率いる劇団ー唐組ーの今の活動を追ったドキュメンタリーフィルムなのですが、映画が始まる前に行なわれたプレシアタートークで映画監督の大島新氏が語っていたところによるとおおよそ7割強が真実であるとのこと。
中堅劇団員の劇団での年収が15万円(!?)で、親分は毎晩(!!!!)の酒宴で最後はキレて説教し、劇団員たちは盲目的にその親分にすがってついていく。。親分を差し置いて自分が劇団を、、という気負いは見れない。。。これが描かれているのですが、本当なんですか〜〜??
演劇という手段を共有する新興宗教団体のような集団で、、それがかなり閉ざされた世界で完結し、持続しているという、その真実に心底驚きましたです。
演劇=アートというものの持つパブリックであることの必要性(公共性)を考えるに、これが日本の有名劇団だとすると由々しき現状です。どんなに好意的に見ても、かなり自己満足、自慰的生産行為にしか見えないのですが?、、ま、公演を見にくる人々がこの劇団に求めるものも、一体なんなんだろう?ーノスタルジア、演劇史事実の確認???自分自身の青春時代への懐古?????なんてあまりにもうがったものの見方でしょうかね〜。
それにしても、あまりにも驚きの連続で、日本の演劇界を考える上で、、また見に行こうかな?と思わせる、演劇関係者必見の映画です!

1月8日(火)
BRB(バービンガム ロイヤル バレエ団) 「美女と野獣」

英国ロイヤルバレエ団の一つBRBの来日公演を観に行く。
お目当ての第一番は愛媛出身のダンサー、山本康介君。
彼が、10代でロイヤルバレエ学校へ入学した頃から知っているので、まるで親の心境。
が、もちろん、そんな気持ちを持つ事自体が失礼な話で、しっかり上野のステージの真ん中で力強い跳躍と確かなターン&ステップでバレエ団全部を引っぱっておりました。
芸術監督David Bintley振り付けによる同バレエ団の自慢の新作バレエは、踊りよりもかなりストーリー性を重視した演劇的な要素が満載の舞台。照明もヨーロッパらしく全体に暗い中で、ディテールに凝った衣装で野獣の過去の苦悩を中心に美女と野獣のお話が語られていく。
丁度、見た日の主役ベルも日本人ダンサーの佐久間奈緒。エレガントでいて技術的にはゆるぎがないダンスで二人の日本人ダンサーが英国バレエ団で輝いておりました。フィギアと言い、バレエと言い、、時代は変わりましたね。

1月9日(水)
「火宅か修羅か」 by 青年団
★★★★
平田オリザが95年に岸田国士戯曲賞を受賞した作品の再演。
普遍的な作品なので、12年たった今でもまったく違和感なく見れる。
普通の人々版の檀一雄の「火宅の人」。火宅の父がいる家族だけでなく、その父親が常宿にしている旅館の家族の恋愛模様、またそこに同日時に居合わせた宿泊客(もと高校ボート部の同窓生たち)たちの恋愛観さらには人生観をそこに居合わせた見知らぬ人たちの会話からーこの会話も平田芝居の特徴である、同時進行で展開するー浮き彫りにする。様々な要素が盛込まれているため、観客は随所で共感し、または考えさせられることとなる。
見れば見る程、シンプルでありながら随所に実験的な要素が盛込まれていて(特に12年前にこれを見たとしたら、、と考えると)あらためて平田オリザ&青年団の価値の大きさを再認識する。

「隣にいても一人」by青年団
★★★★★
1月22日(火)ー英語リーディング
1月23日(水)ー関西版

まず、何は無くともその企画自体に★を無条件で進呈したくなるほどの面白い試み。
と言うのも、同じ芝居をそれぞれ地方の方言別に8編の別バージョンとして上演するというもの。台詞回しが違ってくるのはもちろんのこと、それぞれの地方色が出るよう、細部にわたって丁寧にそれぞれが作られているのが素晴らしい。(キャスティングを含め)
約一時間強の短い芝居で、キャストも4人とこじんまりしているため、それぞれの見比べを経験した観客にもその比較がしやすく、十分に楽しめたであろうと考えられる。
私自身は英語版のリーディングを劇になっている関西版のエクストラとして見た訳だが、この英語版が実に良く出来ていた。役者たちも英語を実際に会話として使っていた経験のある者を集め、その会話リズムがスムーズに運ぶように配慮されてる。
英語訳に関しても、実に口語体になっていて、十二分に楽しめた。
これなら、このまま舞台にして海外公演も可能!!!と見た。
これからの展開までもが楽しみな一本。

1月10日(木)
IZO-いのうえ歌舞伎★號
★★★★
3時間の長丁場。前半は話の説明、人間関係の説明部分が多く、ちょっとダレる感もあるが、それがラストへ向かって役者のテンションが上がっていき、最後には「良い芝居を見せてもらった。。」という気持ちになる作品。
後半以降、前半気になった主人公の(人斬り)岡田以蔵ー森田剛(V6)ーキャラの弱さが実のところこの芝居の核となっているという点も分かってきて、普遍的な人間描写のドラマであるこの芝居を思う存分楽しむ事が出来た。大掛かりなセットと多用される高度なヴィジュアル演出、プラスお決まりの大音響、、それらがいつものいのうえ歌舞伎よりも鼻につかず、、というのもそのような部分よりも劇の話、主人公のコンプレックスという人物描写の部分に視点が集中してゆき、巧みに仕組まれた現代社会へ対する批判のかくし味も見え隠れし、、劇として堪能出来た。
それにしても、ジャニーズ役者陣のこれからの活躍、、期待するしかないでしょう。
グローブ座の買収など、どうも本格的に舞台参入を視野に入れているようなので、これからはテレビ界同様、ジャニーズ系に役者の場所を占領されていくのかも?! 
みんなで手をつないで、より素晴らしい演劇環境を作っていってくれれば、、と切に願うのみです。

1月11日(金)
世田谷パブリックシアター 「MANSAI解体新書その拾弐」
アーティストの森村泰昌氏をゲストに迎えての新春レクチャー。
今回は萬斎氏のキレが今一つ、それもこれも、彼の森村氏に対する先入観がその感覚を鈍らせていたのかも。
自身が有名絵画の一部とななり、その描かれる対象物となりきる事で新しい自身のセルフポートレート作品を作り続けてきた森村氏。その作法の方が何かと注目を集めがちだが、実のところかなりエッジのところで勝負している真底コンテンポラリーアーティストである事が話しぶりからうかがわれた。レクチャーの終盤に公開していた最新のビデオ作品はかなりの秀作。
絶対見る価値あり!


1月15日(火)
「キル」 by野田マップ(3回目)(前回レビューを参照下さい)

1月24日(水)
リア王 by彩の国 埼玉芸術劇場
★★★(.5)
各所で出ている劇評どおり、平幹二郎のリア王の熱演に★を!
しかしながら、全体プロダクションとしてはちょっと疑問が残る。平さんのみが特出していて回りの役者との関わりあいが希薄。それゆえに平さんが100点満点中120点の演技をしていたとしても、、総合点では★3つ半という結果に。しかしながら、それがまた芝居の芝居たる所以でもあり、、と言ったところか。
それと今回の毛皮モコモコの衣装、、私的にはまったくいただけませんでした。
シンボリズムでヴィジュアルを考えるとしても、それにしてもあの毛皮の着ぐるみは無いでしょう?
あと、脇のグロスター伯爵、道化などの役づくりにもやや疑問が。
昨年春に観たRSCの舞台(イアン・マッケラン主演)があまりにも良かったので、その後遺症と言えるのかもしれないが、リア王って悲劇の頑固者老人とバカな甘やかされた子ども達の話でしょ?
なんだか、あまりにも大げさで、、やっぱり、後遺症なのかな?

1月25日
雨月物語 by Theガジラ

大変ご立派なセットと音響だったのですが、最後の感想が一言『なぜ、この話を今、舞台で見せているのかしらん?」でした。
どうもそのように感じた観客も多かったらしく、金曜日の夜の劇場、私の回りからはサラウンドシステムで寝息が(たまにはイビキまで)聞こえてまいりました。
幽霊とか山の神とか、窯元とか、、、それらがただ単に言葉として身体をすり抜けていき、まったく話の意味が伝わってこない。。???の芝居でした。

1月26日
選択ー一ヶ瀬典子の場合 by民芸
★★★

延命治療の是非を問いかける、社会派劇。
主役の女医の偏見と傲慢さには辟易するが、それもこれも問題提起という意味では劇としては成立。”お医者様”という過剰な社会的地位の持ち上げがこんな高慢な医者を作り上げるのでしょうか?ね〜。
お世話になっている俳優の青木道子さんも舞台でアルツハイマー老人を好演。
彼女の出番はほんの数分なのだが、さすがに存在感がありありでした。


そして、27日より1週間、英国、ロンドンで観劇三昧をしてまいりました。
その報告は次回で。


(おまけの話)
今月はダンス鑑賞を2本ミスる。世田谷でのニブロールと埼玉での井手茂太。(お昼の仕事が忙しく、残業になり泣く泣くあきらめた。。。)
特にニブロールの「Romeo or Juliet」!行く気満々だったし、上演後の評判も上々だったので、、悔し〜〜〜い。
パフォーミングアートは見逃すと、特にダンス興行は期間が短いだけに取り返しがつかない事に。。。ふえ〜〜〜ん。。

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